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展開の悪さが気になる~映画「チャップリンからの贈りもの」 [映画時評]

展開の悪さが気になる~
映画「チャップリンからの贈りもの」



 チャップリンの墓を暴き、遺体を人質に身代金を要求した実際の事件をモチーフに、人情ドラマとして仕上げられている。チャップリンの息子や孫娘も出演し、「ライムライト」が画調のベースになるなど、チャップリンへのオマージュに満ちているが、テンポの悪さもあって、結末はすんなりと腹に落ちるものではなかった。
 チャップリンが亡くなったころ、スイス・レマン湖畔に住むオスマン(ロシュディ・ゼム)は難病の妻を抱え、貧しい生活を強いられている。そんなとき、刑務所を出てきたエディ(ブノワ・ポールヴールド)が、オスマンと娘の生活に入り込み、一つのアイデアを話し始める。チャップリンの遺体を「誘拐」しようというのだ。オスマンはしぶしぶ計画に乗るが…。
 ここからは、ドタバタが続く。
 しかし、展開がリズミカルでなく、「この話いつまで続くのだろう」との思いがぬぐえない。その割に、結末の展開が舌足らずで(結末で、タイトルの意味が判明するのだが)欲求不満に陥ってしまう。素材としては面白いのだが…。要は〝調理法〟だろうか。
 原題は「LA RANCON DE LA GLOIRE」。直訳すれば「名誉の身代金」。なるほどと思わせる。しかし、邦題も悪くはない。2014年フランス映画。

チャップリン.jpg


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