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鳩山さん、そりゃないよ~沖縄、結局振り出しに [社会時評]

鳩山さん、そりゃないよ~沖縄、結局振り出しに 

 なんとなく、うすうす感じてはいたが、結局そうなったの、鳩山さん。まあ、考えてみればリアルなパワーポリティックスの世界で、そんな都合のいい「腹案」があるわけもない。メガフロートだのくい打ち方式だのあったけれど、すべて橋竜政権の時代に浮かんでは消えた案だ。世界に冠たる米軍の海兵隊出撃拠点が浮き桟橋では具合も悪かろう。くい打ち方式にしたからサンゴが生き延びられるというものでもなかろう。だいたい、戦争をするのに環境に配慮するなどとは、聞いたことがない。戦争は、どう言いくるめても最大の環境破壊ではないか。

 勉強をしたら抑止力は必要だと分かったというが、どのように分かったというのか。沖縄の人たちは「基地はいらない」と言っているし、本土の自治体の首長も、一部(たぶん大阪府知事だけ)を除いては、「基地は来られては困る」と言っている。つまり、ほとんどの国民は「抑止力」とは何か、理解もしていないし必要だとも思っていないのだ。これは、きちんと説明しないと国民的コンセンサスを得ることは到底できないだろう。

 米ソ冷戦の時代は、それが妥当かどうかは別にして、分かりやすい話だった。米ソで核兵器の開発競争をして、その谷間で生き延びるには「核の傘が必要だよ」という「物語」が世界を覆っていたからだ。いまはどうなのだろう。どこの国に向けた抑止力? 仮想敵国は北朝鮮なのか。たかだか北朝鮮1国に、日本国民はこれだけの忍耐と代償を強いられているのだろうか。では、中国か。これが一番濃厚だろう。中台のトラブルを恐れているのか。中国がそんな理不尽をするとは思えないが、しかし中国特殊論は消えることがない。その辺はきちんと説明してもらいたい。でないと国民はみな理解できない。鳩山さん一人が「分かった」といっても仕方がないのだ。政治家としては、避けることのできない義務ではないか。

 その前に言わなければならないことがある。「世界」6月号に、年越し派遣村村長を務めた湯浅誠が書いている。「どうして民主党政権は期待通りの成果をあげられないか」ではなく、問いは次のように立てられるべきだというのだ。

 

 「なぜ私たちは、政権交代後、思うような成果をあげられていないか」

 

 政権交代があったから、何かが起こるわけではないのだ。何かが起こったから、政権交代があったのだ。間接民主主義だけが政治ではない。政治を永田町の狭いエリアの中に閉じ込めてはならない。湯浅の言い方に従えば「市民力を狭く解釈してはならない」のだ。

 雨の中、4000人が集まった「見直せ! 米軍再編5.23岩国大集会」で井原勝介前岩国市長もこう言ったという。「私たちは、米軍再編に反対して、見直しを約束した民主党政権に代えました。しかし、その民主党政権は自民党政権と何ら変わることはありません。ならば、もう一度政治を変えましょう」(ブログ「哲野イサク地方見聞録」から引用) 政治に絶望する必要はない。期待通りの成果をあげられない政権は、代えればいいのだ。
  それにしても鳩山さん。時代の大きなうねりを信じられなかったあなたは、最後まで「宇宙人」でしたね。
  で、結局夏の参院選は…。どうやら民主と自民の「負け比べ」の感が強い。こんな時は湯浅の言を待つまでもなく、直接民主主義の出番だと思う。 
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