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最後にどんでん返しが待つ~映画「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」 [映画時評]

最後にどんでん返しが待つ~

映画「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」

 

 出版社が人気作家をホテルに缶詰めにして書かせる、という話は時々ある。しかし、数か国語に訳すため翻訳家をどこかの地下室に缶詰めにし、一斉発売まで極秘状態を保つというのはあるのか。ネットで探すと「ダ・ヴィンチ・コード」の原作者ダン・ブラウンが書いた最新作で同じようなことが行われたという。

    ◇

 ミステリー3部作「デダリュス」の完結編「死にたくなかった男」がついに脱稿した。版権を得た出版社の社長エリック・アングストローム(ランベール・ウィルソン)は売れ行きを見込んでか国語に翻訳、一斉発売を計画した。事前に内容が漏れることを恐れ、人の翻訳家は地下室に隔離された。地下室といってもそこはプールもあり、快適な生活が保障されていた。

 新作の内容を知るのは翻訳家とアングストローム、それに原作者のオスカル・ブラックだけのはずだった。翻訳家は1日分のページだけを渡され、全体を知ることはなかった。しかしある日、原稿の一部がネットに公開された。新作の全ページを公開されたくなければ金銭を支払えとのメッセージが添えられていた。

 犯人探しが始まった。当然ながら人の翻訳家が疑われた。ついには自殺者まで出たが、犯人は謎のまま、アングストロームは8000万ユーロを支払う羽目に。そして彼は、翻訳家の1人を誤って殺害した罪に問われ、刑務所にいた。そこへ現れた翻訳家の1人が、なぞ解きを始める。それは衝撃の事実だった…。

 ミステリーの前提が崩れるようなこんな結末、禁じ手ではと思わせるほどのどんでん返しが待つ。

 2019年、フランス・ベルギー合作。ミステリー、本好きにはたまらない作品。

 

翻訳家.jpg


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