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理屈抜きで楽しめる~映画「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」 [映画時評]

理屈抜きで楽しめる~映画「ワンス・アポン

・ア・タイム・イン・ハリウッド」

 

 1969年といえば、アメリカが最後の輝きを放っていたころだ。そのころのハリウッドを舞台に栄光と失意の日々を描いた。

 テレビドラマの西部劇で売れかかったリック・ダルトン(レオナルド・ディカプリオ)だが、今一つスター階段に届かない。マカロニウェスタン出演のオファーが来たりする。そのため時として情緒不安定になる。彼を陰で支えるのがベトナム帰りの専属スタント、クリフ・ブース(ブラッド・ピット)。二人は絶妙のコンビだった。リックの豪邸の隣にある日、派手なスポーツカーの二人が引っ越してきた。映画界の鬼才と呼ばれたロマン・ポランスキーと若手女優シャロン・テート(マーゴット・ロビー)だった。落ち目の俳優と日の出の勢いの監督が隣り合わせに住む。まさしく「ハリウッド」だった。

 目立ったストーリーはなく、古き良きハリウッドが描かれていく。そんな中でスティーブ・マックイーンやブルース・リーがコミカルなタッチで描かれる。リック・ダルトンは実在の人物をモデルにしているらしいが、よくは分からない。そしてストーリーはカルト集団マンソン・ファミリーとの確執に移っていく。シャロン・テートが実名で登場していることから、映画の出口は1969年8月に起きたあの事件へと向かうのだろう、と思ったら少し違った。

 これ以上書くと興ざめになるので書かないが、最後は隣家のシャロンがリックに「大丈夫だった?」と声をかけ「よかったらお酒でもどう?」と誘うのである。

 やっぱりクエンティン・タランティーノは、ストレートは投げてこないなあ。それにしても西部劇中の、日本でいえば伝法調のセリフ回しなんかとても魅力的だ。理屈抜きで楽しめる映画だ。

 

ワンスアポンナタイム.jpg


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