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展開は早いが陰影はない~映画「007 スペクター」 [映画時評]

  展開は早いが陰影はない~映画「007 スペクター」

 前作「スカイフォール」で残されたボンド(ダニエル・クレイグ)の謎。真相に迫るため、ボンドはメキシコに向かう。そこで、悪の組織「スペクター」の存在を知る。一方、英国安全保障局の新たなトップに就いたマックス・デンビ(レイフ・ファインズ)は、MI6を過去の遺物とみ、組織再編によって「ダブルオー」セクションの廃止を目論見る。そんな中でボンドは、スペクター追及の手がかりを求め、旧敵ホワイト(イェスパー・クリステンセン)を訪ねる。そこで、鍵は娘のマドレーヌ(レア・セドゥ)が握っていることを知る…。
 と、矢継ぎ早の展開で、最後には北アフリカと思われるスペクターの要塞に乗り込み、間一髪の戦いの連続となる。

 つまり、この映画はしょっぱなからアクション、アクション、アクションの連続で、ストーリー展開も早い。逆にいえば、メリハリも強弱も間合いもなく、一本調子で展開する。前作「スカイフォール」ではハビエル・バルダムが存在感ある悪役を演じてそれなりに陰影があったのだが、最新作はそうした存在もなく、なんだかとても「のっぺり」した印象だ。
 しかし、2時間半とにかく没頭して楽しめればいいのだ、という向きには、「はずれ」にはならないだろう。

 でも、米ソ冷戦も終わってさすがにMI6は「時代遅れ」の感が否めない。その感じがうまく盛り込んであるのは確か。

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